伊勢神宮のお札をお祀りしましょう
本年も残す所あと少しとなりました。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
老津神社では、毎年年末のこの時期にお伊勢さんのお札をお配りさせていただいております。
伊勢の神宮に祀られております天照大御神は皇室の祖先神であり、国民の総氏神とされています。神社につとめる身としては、日本国民として一年に一度はお札をお受けいただき、ご家庭でお祀りいただきたいと考えております。
さて、近年お宅にお邪魔してよく耳にするのが、「うちには神棚もないし、お祀りの仕方もよくわからないからお受けするのは難しいと思います」という声です。お祀りしたいというお気持ちはあるけれど敷居が高いように感じられるのか、お札を受けることを躊躇される方が増えているようです。
確かに近年は生活形態の変化からお宅に大きな神棚でお札をお祀りしている家庭は少なくなってきました。
そういった方には、「神棚が無くても、日当たりのよい場所で人があまり行き来しない所であればどこでもお祀りいただけますよ」などと申し上げるのですが、中々お受けいただけないというのが現状です。
そんな中で、氏子さんからこのようなお写真をいただきましたのでご紹介させていただきます。
こちらは老津町内にお住いの氏子さんのお宅の写真です。
この方はご自身で神棚をDIYされ、お伊勢さんのお札・老津神社のお札・崇敬神社のお札をそれぞれお祀りされています。
お供え用の神具や榊を活ける器もシンプルなものですが、どこか趣を感じる仕上がりとなっております。
また、最近は「推し活」の一環として「推し神棚」なるものも流行っているようです。好きなアイドルやアニメのキャラクターを神様に見立て、簡易的な神棚にお祀りすることができるキットが販売されているとのこと。
神様とアニメのキャラクターを同一視してよいのかは議論の余地がありますが、日本人の性質として、大切に思うものを神棚に祀る行為は共通したものがあるのでしょう。
さて、少し脱線しましたが、従来の格式にとらわれることなく、自由な発想でお札をお祀りいただき、お伊勢さんのご神徳をお受けいただきたいと考えております。自分だけの神棚で自分だけのお祀りを楽しんでいただけたら幸いです。
どうぞこの機会にお伊勢さんのお札をお受けくださいますようお願い申し上げます。